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2015年12月13日 10時26分 (日)

姿勢について

皆さんは歌う時の姿勢についてどう教えられてきたでしょうか。
胸を張って、肩の力は抜き、背筋を伸ばして、足は肩幅に開いて、重心を下に落として、顎を引いて立ちなさい。
きっとこのような事を言われて来たと思います。これら一つ一つは間違ってはいませんが、あくまで初心者の方が歌を習う時に、こうすると上手く息が回ったり歌いやすくなったりするので、外見からわかる事を並べた言葉です。
実際はこういう姿勢でなくとも歩きながらでも座っていても寝ていても歌えますし、歌えなくてはオペラなどで歌いながらの演技が出来ません。
つまり、歌の姿勢とは、支えられた息が自然に送られ、身体の支柱が一本通っていれば他の部分はどうなっていても構わないのです。
肩や胸、首は脱力して無理な力は入れない。
身体は柔らかく保ち、かつ張を持たせて立ち、重心は両足の中心に落とし、気持ちは生気に満ちてはつらつと。
決して良い姿勢を取ろうとして体を固くしてはいけません。
けれど何も力を入れず体中脱力でも駄目なのです。
それでは立つことすら出来ません。
例えれば弾むゴムまりのような体でいると思って下さい。
木製や金属製の身体ではいけません。
そこまで固く無いにしてもプラスティック製の身体位の人はよく見かけます。
外見上は始めの文のようになりますが、実際に歌う場合はリラックスして立つことが肝心です。
全ての運動と同じく、歌も身体を使うスポーツの一種ですから、筋肉の収縮と弛緩、つまり脱力がキーワードです。
そうは言ってもどこをどのように脱力し、どこは脱力しては駄目なのか。
そこがなかなか難しく、初心者が苦労するところなのです。



2015年12月13日 10時16分 (日)

発声の勉強の仕方

インターネットで調べると発声についての様々な情報が溢れています。
声楽を勉強しようと思う人の中にはそのようなインターネットの情報やヤフーの知恵袋、書籍などで自習しようとする人も多いようですが、それは間違ったやり方です。
というのは自分の出している声は自分にはどうやっても客観的に聞こえないからです。
自分の話声を録音して聞いてみるとわかりますが、初めて聞くと耳を疑うような恥ずかしい気持ちになるのが普通です。
自分の思っていた声と録音した声とは似ても似つかぬもので大抵の人は自分の声に幻滅するものです。
これからも分かるように自分の歌声という物も自分で聴いている声と他人が聴いている声とは違うのです。
ですから自分の耳で聴いて良い声とか駄目な声とか思ってもそれは的外れで良いと思った声が全くダメという事がよくあります。
それを補うものとして録音機器がありますね。
でも機種や性能、録音レベル、などで同じ声を録音しても機械によってかなり差があります。
再生装置の差やイヤホン、ヘッドホンの差もかなり出てきます。
勿論何百万もするプロ用の機材を揃えれば、かなり実際に近くなるとは思いますが、普通の環境で個人が揃える事は難しいです。
ですから個人が所有する機器で録音する場合、参考にはなっても本当の声を聴く事は出来ません。
という訳で発声の勉強には確かな耳を持つ他人の評価が不可欠です。
自分が今出している声が良いのか悪いのか、どういう感じの声が出ているのかをきちんと判定し伝えてくれる人の存在抜きでは発声の勉強は出来ません。
私も今でも録音機器はかなり性能の良い物を使っています。
自分の歌った感じや録音で9割は良し悪しが分かりますが、最後の自分でも迷う部分を最終的に判断して貰うのは信頼できる耳を持っている他人です。それも遠慮なく言ってくれる人でないと務まりません。
ですからこれから発声を勉強しようとする人は良い耳を持った良いメソードで教えてくれる良い教師に習う事が不可欠なのです。
書籍やネットに書かれてある事は、ある程度自分の声が確立してから読めば、自分の発声を修正したり疑問点のちょっとしたヒントになる事はありますが、初めからそれに頼るのは間違いです。
大体、書いている文章を読んで会得出来るなら誰も苦労しないでオペラ歌手になれますよね。
何事も技術という物は良いコーチについて訓練しなければ身に付ける事は出来ません。
伝統芸能や運動、楽器演奏、すべてにそれが言えます。
発声は目に見えない身体の内部の操作や筋肉の意識で作り上げていくものなので尚更真似がしにくく、良い先生の言う事を生徒は感覚を研ぎ澄ませて想像し、色々と自分で試行錯誤する事が必要なのです。
最後に一点。
良い先生に付くためには是非その先生の演奏を聴いて下さい。
自分がいいなと思う先生に付けばその先生のやっている発声を習えます。
自分がこんな声は嫌だなとか余り上手いと思わないという先生には付かない方が良いでしょう。
決して名声やキャリアだけで選ばない事。
ただし、演奏が気に入ってもその先生が教えるのが上手だとは限りません。
私の知っている例では素晴らしい声の持ち主で誰もが認める歌い手に習いたくて大学に入学し、生徒になったが、肝心の発声については殆ど教えて貰えなかったという事がありました。
一流の演奏家は自分の演奏に忙しくて余り教える事に興味が無い方が多いです。
また、大学は発声を一から教える時間はなく、次々に歌やオペラを勉強するという事情もあります。
発声は入学前にしておけという事でしょうが、発声はある程度出来るまでに数年は掛かります。
とても入学前に身に着けるのは難しいです。
ですから声楽を勉強したくて音楽大学に入学したい方は、高校生の間に信頼できる先生に発声の基礎の基礎をきちんと教わり、大学では様々な歌を習う。
卒業後、再度発声に正面から向き合い、発声を専門に見て下さる先生に習うのが一番良いのではないかと思います。
私の教室には、そのように専門の大学を卒業してからもう一度発声を一から勉強したいとやってくる方がいらっしゃいます。
イタリアでは声の先生と歌の先生は別で、プロの歌い手も声の先生に定期的に見て貰い声を調整していると聞きます。
日本では両方を同じ先生がやるのでなかなか発声を見て貰えませんし、実際に発声だけを専門家にレッスンしている先生は殆どいないのです。
私もそういう先生を色々探しましたが、結局見つけられなかったので止む無く友人と二人で発声法を研究する事にして現在に至ります。








2015年12月13日 9時34分 (日)

そもそもベル・カント唱法って?

ベル・カント唱法とはネットや事典で調べればすぐに出てきますが、美しい声という意味のイタリアの伝統的な発声法の事です。
ベル・カント唱法は18世紀から19世紀初め頃のイタリアオペラの世界で盛んに使われましたが、ホールやオーケストラの規模が大きくなるに従って声もより広い場所で響くように、オーケストラの音に負けずに通るように次第に変化してきたと言われています。
本来は今とは違い、比較的狭い場所で小編成のオーケストラを従えて歌っていたので、細くて透明感のある、美しい響きを重視したものだったと言われています。
その変遷はピアノがクラビコードやチェンバロから次第に形や仕組みを変え、今のピアノになっていったのと似ている気がします。
楽器は昔の楽器が残っているので音が再現できますが、声は録音技術が無かったので文献からではどのような歌い方だったか具体的にはわかりません。
また、本場のイタリアでも本来のベル・カント唱法はすっかりすたれてしまって伝える人が殆どいないと言われています。
そのため、現在ベル・カント唱法と言えば、19世紀以降の、イタリアオペラを歌うための発声法だと考えて良いでしょう。
元々はイタリア固有の発声法であるベル・カント唱法が今は世界的に声楽の良い発声法として広まり、声楽の発声法といえばベル・カント唱法と言われるようになりました。
私のこのブログでも現在のイタリアオペラを歌うための発声法として書いています。



2015年12月13日 9時28分 (日)

1にハミング2にハミング

連載の3回目は声の美しい響きの元であるハミングの重要性について書いてみます。
良い声を出すには良い声帯と健康な身体が必須ですが、良い声帯を持っていても良い響きがつかなければ良い声は生まれません。
ハミングは鼻腔共鳴を付ける為に必要なのですが、低音の声質、つまりバスやアルトは低音を響かすために胸の響きが重要なのと同じく、高い声質のソプラノやテノールには欠かせない要素です。
勿論胸の響きも鼻腔の響きも歌うためには両方必要なのですが、特にソプラノやテノールにはハミングの練習が欠かせません。
ハミングにも綺麗なハミングと汚いハミングがあり、美しい声の為には勿論綺麗なハミングが必要です。
私の教室では入門したばかりの方には姿勢、呼吸の仕方、支え方のレッスンをしますが、その次にハミングの習得を目指します。
ハミングで最低3点ハ音は年配の方でも出せますし、若いソプラノなら3点ホ音やへ音も出せる人が多いです。
ハミングで出る音なら声でも出るはずです。
高音が出なくて悩んでいる方はハミングの練習をしてみて下さい。



2015年12月13日 9時24分 (日)

たかがベルト、されどベルト

私は25年位前からイタリア人のテノールの先生に師事し、ほぼ20年間に渡り、先生がイタリアから日本に来られる度にレッスンを定期的に受けてきました。福島の原発の事故以来日本に来られなくなったので五年ほど前にレッスンをして頂いたのが最後です。
先生の声は本当に素晴らしく、プッチーニの「誰も寝てはならぬ」は、かのパバロッティーにも引けを取らないほどです。
初めてお会いした時、先生は60歳でしたが若々しくエネルギッシュな声は衝撃物でした。
2000年には先生と一緒に地元でジョイントリサイタルも開催させて頂き、とても良い思い出になりました。
その先生の初めてのレッスンでの言葉は忘れられません。
「日本の女性は話し言葉も小さくておしとやかなので歌を歌うための筋肉が全く出来てない。歌うときはウエストにきつめにベルトを巻きなさい」だったのです。
それまで日本の先生には身体は出来るだけ締め付けず、息がゆったり流れるようにしなさいと言われ、ベルトなどは外すようにしていました。ベルトだけでなく、下着も出来るだけ締め付けない物を着けなさいと教えられていました。
それ以来ベルトを締めて歌う日々が続き、今は生徒にもそう教えています。
細いものより5センチから8センチくらいの幅がある硬くないものが良いと思います。
ただ、今思えば、先生がベルトを締めなさいとおっしゃったのはお腹の力の入れ方と筋肉を意識させるためで、それが分かればいつまでもベルトを締める必要はないという事です。
勿論今は私もベルトはしていません。
筋肉が出来てお腹の使い方が分かればベルトは締めない方が柔らかい声が出るように感じます。
でも一旦は外していても何か変だと感じれば着けてみて確認する事が大切ですね。
ベルト以外に、女性ならばガードルをはいてみる、ボディースーツを着てみるなども体の感覚を発見する手助けになるように思いますよ。



2015年12月13日 9時16分 (日)

お腹って膨らますの?それともへこますの?

私が色々な人にレッスンをしていてよく聞かれるのが歌う時にお腹は出すの?それとも引っ込めるの?という事です。
息を吸えば胸やお腹は膨れます。それについては皆さん異論は無いようですが、問題は歌う時。つまり歌って息を出すときはお腹は引っ込めるのか膨らませるのかという相反する二つの意見があるのです。
私は歌っている間も息を吸ったままの形を維持するように横隔膜は出来るだけ下げたままつまりお腹は膨らんだま保って下さいと教えていますが、時々、息を出すときには下腹を引っ込めながら息を出すと習いましたという人がやってきます。
それは一見違う事のように感じますが、実はある意味同じ事なのです。
息を保って横隔膜を下げたままにしておいて息を吐いても息は少なくなりますから少しずつ横隔膜は上がってきます。
それをお腹周りの筋肉でなるべく上がらないように支えながら息を吐くのです。
その時のお腹の状態をじっくり自分で感じてみると決してお腹はだらんと前に突き出るのではなく下っ腹は上からの横隔膜の力に対抗するかのごとくパンと張られて下腹が緩まないように支えているのです。
つまり下腹から見ればお腹を引っ込めているような感じになっています。
けれど決してわざと引っ込めようとしているのではありません。
下っ腹を引っ込めてと教えている先生は正しい状態のお腹はそういう感じがあるので引っ込めてと教えるのでしょうが、それは形を真似させるだけで実際は違う状態なのでそれをやると歌う本人はとても苦しい事になります。
同じく、見た目は似ているかもしれませんが、単に息を吸ってだらんとお腹が出た状態と息をしっかり支えて膨らんでいる時のお腹の状態とは全く違うのです。
立派な声を出したかったらまずは息を吸ったり吐いたりする歌の呼吸の仕方をしっかり勉強する必要がありますね。


2015年12月13日 8時45分 (日)

声楽的な発声(ベル・カント発声)について まえがき

このベル・カント唱法についての記事は私が管理するZAQの掲示板に掲載していたものですが、来年からのサービス停止に伴い、こちらに引っ越してきました。それに伴い、加筆修正した部分もあります。過去の記事の掲載に続いて新しい記事も書いていこうと思います。


私は学生時代から数えるとかれこれ40年以上歌ってきましたが、発声法に関することは今でも色々思い悩み、現在進行形の課題です。
学生時代はともかく無我夢中で先生の言う様にやっていましたが、25年ほど前からそれまでやっていた歌い方に疑問を持ち、一から発声を考え直すことにしました。
その後何度も右往左往しながらより良い発声法を求めて勉強し続けてきました。コンサートで歌う度、新しい方法を試していたので周りからは聴くたびに声が違っておかしいなと思われていたかもしれません。
今では自分なりに確立出来てきたように思いますが、それでも新しい歌を歌う度、コンサートの度に微修正の連続です。
自分への備忘録を兼ねて、これから少しずつ私の発声の方法の移り変わりや自分なりに思う大切な点など発声の方法論についてを思うままにこの掲示板に綴っていこうと思います。
興味のある方は読んで色々と書き込みもして下さればと思います。
質問などもお寄せ下されば書ける範囲でお答えしたいと思います。


2015年12月13日 0時06分 (日)

新しいホームページ

今日は、(正確には昨日だが)、午前中からずっとこの新しいホームページと格闘していた。
というのも以前から使っていたZAQのホームページサービスが来年早々停止されるからだ。
日記や掲示板での配信など数年に渡り育ててきたのに廃止だなんて悔しい限り!
廃止されてもインターネット上には残っているらしいが、更新が一切できなくなる。
それは困るので自力で新しく作り直していたのだ。
同じようなページを作りたいのだが勝手が違って難しい。
こちらの公開は来年、ZAQのが廃止されてからにするつもりだが、それまでにページを充実しておかなければ!
このところ早く寝ていたのにまたまた寝るのが遅くなりそうだ。
今夜はテレビでグランプリファイナルの女子ショートプログラムを見た。
真央ちゃん、惜しかったなあ。
彼女も悔しいだろうが、真央ちゃんの完璧な演技を早く見たいものだ。